昨日は声域の話をしました。
そこでは音楽的音域という言葉が出てきましたが、ご理解いただけたでしょうか?
自分の声域を知った後、
では、どうやって使える声を鍛えていくか?という話に取り掛かりたいと思います。
大人を対象に、東京でレッスンを担当していた時、こんな質問が多々寄せられました。
「高音を伸ばしたい」
「高い声を聞き苦しくならないように出したい」
「高い声をきれいに発声できるようになりたい」
本当に、この手の望みが多かったです。
わたしは、これらの望みを聞くと、いつも思っていました。
「どうして高音ばかりに着目するのだろうか?」
「高音をきれいに出すというメリットは何か?」
歌が上手い=高音がきれい、苦しそうな発声ではない、インパクトがある。
こういったことを一般の方々が思う事なのかも知れません。
もしも、高音を鍛えたい!!と思っているのであれば、逆の発想を持ちましょう♪
じつは、低音を安定させることに大きな関係があるのです。
低音部分というのは、わかりやすく述べると…
お腹の支えがとても重要になります。
そして喉仏の部分を意識して下げ、あごを引いて、軽く「あー」と発声してみましょう。
難しければ、ハミングでも良いです。
ブレのない低音を出すときはお腹の支えが土台となります。
この土台がしっかり安定した上で、高音の発声へ順を追って鍛えていく。
高音を伸ばすことを、いきなり試みようとすると、必ずと言っていいほど喉を傷めます。
締め付けてまで高音をしぼりだすことはしないよう、心掛けていただき、
低音を安定させ、自分の無理のないキー設定で歌うことを練習に取り入れてみましょう。
そして慣れてきたら少しづつキーをあげて行きましょう!